海洋汚染の実態調査と研究

海の汚染はどこまで進んでいるのか。
海を守ることこそが私たちの未来を守ることにつながります。

NPO法人海族DMC_プラスチックゴミによる海洋汚染について

プラスチックゴミによる海洋汚染について

プラスチックゴミによる海洋汚染は今に始まったことではないことを皆さんもご存知かと思います。1970年代に、死んだ海鳥の体内から大量のプラスチック片が見つかったことが報告されました。エサと間違えて飲み込んだためと考えられ、ウミガメに対しても同様の発表が続きました。80年代から90年代後半より、太平洋における大量のプラスチックゴミの漂流が報告されています。

漂流するプラスチックゴミは海面を漂うだけでなく、様々なゴミを付着させながら浮遊し、後に海底へ沈み蓄積されます。その浮遊している間のプラスチックゴミを生物たちが食べてしまうことが圧倒的多数です。海の生物たちが口にしてしまうプラスチックゴミの9割は、レジ袋やペットボトルなどの使い捨て製品であることが環境庁の調査にて報告されています。さらに問題となっているのが、プラスチックゴミが砕けてできる微細な破片です。こうした微細片は「マイクロプラスチック」と呼ばれ、有害な化学物質を吸着しやすい特徴があります。海を漂う間に紫外線や波の力で粉々になり、魚介類やプランクトンがエサと間違えて食べてしまい、最終的にはその魚介類を私たち人間が食してしまうのです。今私たちの目の前にある海を守ることは、子どもたちに安全できれいな海を残すこと、安全で美味しく豊富な魚を食べていける環境を残すことにもなります。
NPO法人海族DMC_プラスチックゴミによる海洋汚染について
NPO法人海族DMC_都市部だけの問題ではない海洋汚染

都市部だけの問題ではない海洋汚染

化学物質が含まれている海にいる魚介類が、実際にどのような影響を受けるのかということは、海洋汚染と生体汚染の両面からの調査、さらに大気中の物質を観測する分野との連携をすれば、解明できることも増えるでしょう。将来、子どもたちに起こりうる問題に、前もって警鐘を鳴らすこともできますし、何より魚が住みやすい海をつくるための足がかりとなります。
さらに、変質しないといわれている化学物質が、海底にどのような状態で沈んでいるかに関する分析や研究も進んでいます。広範囲での研究や、異なる分野の研究の連携で、さまざまな海の汚染に関する事実が明らかになっていくことが期待されているのです。

未来の子どもたちへ残すもの

今、私たちが海洋汚染問題に取り組むことは未来の子どもたちへの財産となります。NPO法人海族DMCは宮城県沿岸部を拠点とし、IT×水中ドローン×船艇を活用して、産学官と連携することで、持続的な発展のために、岩手県や福島県の沿岸部を中心に海水・海底土・海産物のモニタリングを系統的に実施し、海洋環境の実態調査と研究に取り組んで参ります。

亘理町B&G海洋センター
PAGE TOP